日本は、非常に自然災害の多い国です。

2018年だけでも、大阪や北海道で起きた大きな地震、7月の豪雨による水害、台風24号による被害、夏の熱波など、ちょっと思いつくだけでもかなり大きな被害が何度も発生しています。

大雨

さらに近々、南海トラフ地震も起こると言われています。不安を煽るわけではないですが、いつあなたも自然災害の被害を受けてしまうか分からないといった状況なのです。

 

自然災害を防ぐことは不可能です。

しかし、事前に備えておくことで災害による被害を最小限に抑えることはできます。

だからこそ、最近企業防災というものが注目されています。

 

企業防災とは?

企業防災は、その名の通り企業が災害に対して実施する防災対策のことを指します。

 

多くの人は会社で過ごす時間が最も長いため、その分災害に合う確率も高まります。

そこで企業は、社内の防災対策を万全にし、そこで働く人々の安全を守る必要があるというわけですね。

これは、国の防災基本計画でも推進されていることです。

防災セット

企業防災では、災害の被害を最小限に抑える「防災」の観点のほかに、災害後に企業活動を早期に回復させるための「事業継続」の観点も持たなければなりません。

この二つにしっかり対策を施して、はじめて企業防災は完璧といえるのです。

では、それぞれの対策を具体的に見ていきましょう。

 

災害発生に備える防災へのアプローチ

防災へのアプローチでは、主に会社で働く従業員や、会社に訪れているお客様の安全を守る具体的な対策を立てていきます。

 

まずは、会社のある立地などから、被害に合う可能性のある災害を洗い出します。

山の斜面が近くにあるのなら、土砂災害も考慮しなければならないですし、海が近いなら津波対策も必要です。

 

このように、考えられる全ての災害に対して、避難先の確保など必要な対策を考えてマニュアル化します。

 

災害への対策がマニュアル化できたら、それを社内に周知徹底します。

マニュアルがあるだけでは何の意味もないですからね。

そして、訓練も定期的に実施します。

実際に避難を体験しておかないと、いざという時にマニュアル通りの動きができないものです。

 

それから、防災用品の準備も必要です。

停電になったときに備え、電池や懐中電灯、モバイルバッテリーなどは必ず必要になります。

 

そして、水や食料、医薬品もある程度は備蓄したおいた方がいいでしょう。

場合によっては、会社に閉じ込められることも考えられます。

最低でも数日凌げる備蓄を準備しておくと、もしものときに安心です。

 

さらに、日本にいる以上地震はどこにいても想定しなければなりません。

そこで、棚などが転倒しないよう、耐震補強も必要です。

看板を設置しているなら、落下対策も必要ですね。

 

このように、日頃から防災への意識を高めておけば、いざという時に被害を最小限に食い止めることができるのです。

 

もしもの時に素早く復旧するための事業継続へのアプローチ

災害が発生すると、仕事どころではなくなるでしょう。

だからと言って、いつまでも事業を停止させておくわけにも行きません。

 

まず、事業が停止したままだと、その間の利益を失うことになります。

それから、他社に比べて復旧があまりに遅いと、取引先やお客様の信用問題にも関わりますね。

継続事業

このようなことになれば、企業は存続することが難しくなる恐れがあります。

結果として倒産するようなことになれば、従業員全員を路頭に迷わせる結果となってしまうのです。

 

さらに、業種によっては社会全体へのダメージも考えられます。

工場が被災したために生産が休止し、商品が世の中からなくなるなんて場合ですね。

 

仕方がないことではありますが、いつまでもそのような状況だと色々な部分で悪影響を及ぼすのは間違いありません。

だからこそ、災害後に素早く事業を復旧させるための備えが必要になってきます。

 

具体的には、災害発生時の経営に関する意思決定のルール決めなどを盛り込んだ事業継続計画(BCP)の作成、重要なデーターバックアップ、オフィスが使えないときに備えた仕事場の確保などが考えられます。

 

企業防災が必要なワケ

企業には、従業員やそこに訪れるお客様の安全を守る責任があります。

法律により規定があるわけではありませんが、裁判所の判例から「安全配慮義務」があることは明らかです。

つまり、あまりに防災への意識が欠如していると、もしものときに罰せられるということです。

 

そもそも、しかるべき防災対策を実施していないせいで、誰かが命を落とすなんてことになれば最悪です。

守れる命を守るために最善を尽くすことは、企業にとって当然の義務なのです。

企業防災

それに、「あの会社はろくに防災対策もできていない」なんて噂が広まると、会社の信用はがた落ちです。

取引先は離れていくでしょうから、会社の業績にも影響してきます。

 

それに、人材も離れていくでしょう。防災対策もできない会社で、働いてくれる人なんて稀ですよ。

世の中には、無数に会社が存在するのですから。

 

企業防災 まとめ

従業員やお客様を守ることは当然ですが、企業を守るためにもこれからは防災対策が必要になるというわけです。

企業の価値が重要視され始めていますから、企業防災は今後ますます注目されていくでしょう。

 

 

年々自然災害が増加している今だからこそ、企業防災は非常に重要な課題となってきます。

災害が起こってからでは手遅れです。

従業員の生活や会社の信用を守るため、少しずつでいいので取り組むようにしてください。