もしもの時の備えとして、飲料水を備蓄している企業も少なくないと思います。
そんな時に便利なのが、賞味期限が長く設定されている保存水です。
活用しているところも多いのではないでしょうか。
ただ、同じ水なのに賞味期限が違うのは少し不思議ですよね。
それに、保存料などで賞味期限を延ばしているとしたら、少し飲むのが不安になってしまいます。
そこでここでは、保存水と普通のミネラルウォーターでは何が違うのか調べてみました。
保存水とは?
保存水は、通常の水より長期保存が可能な備蓄に適した水のことです。
実は水も、菌の繁殖などにより長期間放置していると腐ってしまいます。
非常時に「保管していた水が腐って飲めない」なんてことがないよう、対策が施された水ということですね。
水は、人間が生きていく上で必要不可欠なものです。
もしもの災害のとき、「水がないために命に危機が迫る」なんてことにならないよう、事前に備えておくのが保存水というわけです。
保存水とミネラルウォーターの違い
保存水は、その名の通り長期保存できるように作られています。
短くても賞味期限は5年以上に設定されており、長いものだと15年も持つ商品も販売されています。
ただ、その分お値段は割高になっており、2リットルボトルで1本200円~300円程度が相場のようです。
一方、通常のミネラルウォーターの賞味期限は2年程度です。
賞味期限に、2倍~7倍以上の差があると言うことですね。
まぁ、ミネラルウォーターはすぐに使うために買いますからね。
2年も賞味期限があれば十分といえるでしょう。
なぜ、保存水は賞味期限が長いのか?
実は、保存水とミネラルウォーターの中身に違いはありません。
同じブランドの水なら、同じ場所で採水された水が原料として使われているのです。
では何が違うのかと言うと、殺菌方法の違いにあります。
煮沸消毒の回数を増やしたり、紫外線殺菌を施したりして、より徹底的に殺菌処理を施したものが保存水というわけなのです。
それから、ペットボトルにも工夫がされています。
保存水のペットボトルは強度が高められていたり、キャップ部の気密性が強化されていたりするのです。
これらの工夫により、長期間の保存を実現しているのですね。
じゃぁ、「ミネラルウォーターには菌が入っているのか?」というとそんなことはありません。
ミネラルウォーターも完全に菌が取り除かれて販売されているので、未開封なら腐るということはほとんどあり得ません。
ただ、保証という意味で賞味期限が短く設定されているようです。
保存水はまずい?
結構多くの方が、「保存水はまずいのでは?」と心配しているようです。
たしかに、賞味期限が長く設定されていると、それだけ味に影響が出てきそうですよね。
しかし、基本的に保存水は念入りに殺菌しただけのただの水です。
通常のミネラルウォーターと成分的には何の変わりもありません。
ということは、味はほとんど変わらないということです。
ただ、原料の水の硬度によって味に違いがあります。
硬度の高い硬水には独特の苦味のような味があり、慣れていないと違和感を覚えることもあると思います。
普段飲まないブランドの保存水を飲み、その水が硬水に近ければ「まずい」と感じることもあるかもしれませんね。
ただ、それは保存水だからというわけではないので安心してください。
保存水は身体に悪い?
味の項目の繰り返しになりますが、保存水は念入りに殺菌しただけのただの水です。
賞味期限を延ばすために、保存料などを添加しているわけではありません。
また、殺菌も加熱や紫外線照射などで行っており、薬品を添加する方法ではありません。
ということは、成分は普通のミネラルウォーターと同じということなのです。
つまり、保存水だからといって身体に悪いということは一切ないということです。
むしろ、徹底的に殺菌されているので、安心して使えるといっていいかもしれませんね。
賢く水を備蓄する方法
長期保存に適した保存水ですが、少し割高なので利用方法は考えたいところです。
そこで、最も賢く水を備蓄する方法を考えてみました。
まず、企業に飲料水を備蓄する場合は、普段から使うわけではないので保存水が向いているでしょう。
備蓄品をまとめて倉庫などに保存するでしょうから、ある程度賞味期限が長くないとすぐに期限切れになってしまいます。
一方、一般家庭の場合なら、保存水を利用しなくてもいいかもしれません。
ミネラルウォーターでも2年は賞味期限があるので、多めにストックしておき消費しながら入れ替えていけばいいでしょう。
古いものから使っていけば、賞味期限切れの心配もありませんしね。
保存水はどうしても割高になってしまうので、こちらの方法が賢い選択といえると思います。
災害時に必要な保存水情報 まとめ
水は、生きていく上で必要不可欠なものです。
大きな災害が起こってしまう前に、しっかりと準備しておきましょう。
万が一の時、今できる準備が生死を分けるかもしれませんからね。