今後30年以内に、70~80%という高い確率で南海トラフ地震が発生すると言われています。

南海トラフ地震が発生すると、30万人以上の犠牲者がでると推定されており、近年では最大級の被害がでてしまうことは間違いありません。

自然災害の発生は、人間の力では止めることはできません。

だからと言って、「地震はどうしようもない」と何も対策をしないと、被害は拡大するだけでしょう。

ここでは、特に地震に対する備えをいくつか紹介していきたいと思います。

 

地震でまず重要なのは転倒対策

地震により亡くなる人の実に9割が、家具などの倒壊による圧死や窒息死が原因となっています。

特にオフィスや工場には大きな棚が多く、下敷きになると即死してしまうような家具も多くあります。

つまり、危険だらけということですね。

家具の転倒防止

災害への備えというと、食糧や水の備蓄を優先しがちです。

しかし、食料やトイレで困るのは生き延びた後でのことです。

 

地震への対策で最も重要なことは、「死なない環境」を作り上げることです。

と言うことは、まずはオフィスにある棚などの転倒対策が最優先ということになります。

 

転倒防止というと、家具や壁などを傷つけない突っ張り棒タイプが人気です。

しかし、突っ張り棒は見た目の通り耐震強度という点では弱めです。

しかも、横揺れに弱いと言う弱点もあります。

 

そこで、特にオフィスの場合は、金具で壁や床に固定してしまう方法にするといいでしょう。

L字金具で床と壁に固定してしまえば、ちょっとやそっとの揺れでは転倒しなくなります。

また、棚を二段で使用している場合は、棚同士を固定することも重要です。

こちらも連結用の金具が販売されているので、しっかり固定するようにしてください。

 

それから、棚の中身が落下しないように対策することも必要です。

棚が転倒しなくても、落下した中身が頭を直撃する可能性もありますからね。

 

できれば、扉を閉めることができるタイプの棚が理想的ですが、そうで無い場合は落下防止バンドのような物を取り付け、簡単にものが落下しないように対策してください。

 

転倒しない家具にも対策が必要

オフィスにあるデスクや複合機などは、背も低く転倒対策は必要なさそうです。

確かに背の低いデスクなどは、どっしり安定していて転倒しそうにありません。

 

ただ、これらの什器や家具には、転倒以外のリスクがあります。

それは、揺れにより無尽蔵に移動してしまうことです。

特に、キャスターが付いている複合機などは動きやすいですね。

しかも重量があるため、直撃したら命を落とす危険もあります。

まず、キャスターが付いているものは、必ずロックをかけておくようにしましょう。また、背が低いからと油断せず、収納庫など固定できるものは固定するようにします。

 

それから、置き場所にも気をつける必要があります。「複合機が移動して入り口を塞いでしまう」みたいなことがあり得ますからね。そうなると、オフィスに全員閉じ込められてしまいます。

重く動きやすいものは、入り口付近におかないようにしてください。

 

二次災害への備え方

オフィスで考えられる、最も大きな二次災害はガラスの飛散です。

窓ガラスが割れ屋外に飛散してしまうと、外を避難している人を危険にさらすことになってしまいます。

また、屋内に飛散した場合は、避難経路で怪我をする恐れもあるでしょう。

 

そこでまずは、窓ガラスが割れたときの対策をしなければなりません。

最近では、窓に貼り付けるだけの飛散防止フィルムも販売されています。

特に難しい作業ではないので、すぐに実行できると思いますよ。

それから、窓そのものの破損を防ぐため、窓付近に背の高い家具は置かないようにしましょう。

揺れだけで窓が破損する可能性は、ほとんどありません。窓の破損の原因は、何か物がぶつかる事によるものです。

そもそも、壊れる危険がないように対策しておくことも、企業での防災対策では重要になるのです。

 

地震による停電への備え方

地震発生直後は、大規模な停電が発生することも考えられます。

2018年に起こった北海道の地震でも、大規模な停電が発生しましたよね。

 

まず企業で考えられる停電対策は、自家発電設備の準備です。

コストはかかりますが、特に製造業の場合は停電で製造中止に追い込まれるので設置を検討したいところです。

 

自家発電は、防災対策の一環として減税制度が用意されています。

推進する融資制度もあるようなので、有効に活用していきましょう。

それから、停電で一番怖いのはデータの破損です。

思わぬタイミングで電源が遮断されれば、データが全て飛んでしまうことも考えられます。

そのため、常日頃からデータのバックアップを取るクセをつけておきましょう。

 

最近では、インターネット上にデータを保管するクラウドサービスも色々提供されています。

インターネット上においておけば、災害でコンピューターが破損しても安心です。

災害から早期に復旧するためにも、データは必ず守らなければなりません。

 

企業の防災対策 まとめ

特に中小企業では、まだまだ防災対策が進んでいないというのが現状のようです。

しかし、地震はいつ起こるか分かりません。

 

もしかしたら、1時間後に起こる可能性もないわけではないのです。

そんな時、きちんと対策をしているかどうかが生死を分けることもあります。

人命を守るためにも、地震への対策は必ず実施するようにしてくださいね。