災害から避難する際に、大切な頭を守ってくれるヘルメット。

実は物によって、得意な場面と苦手な場面があることをご存知でしょうか?

 

同じように見えるヘルメットも、原料となる材料は様々です。

そして、材料が違うということは、それぞれに特徴があるのです。

 

そこでここでは、ヘルメットの材質別の特徴を紹介していこうと思います。

防災に最適なヘルメットを選ぶ際に、参考にしてみてくださいね。

防災ヘルメット1

 

防災用のヘルメットに必要な機能

ヘルメットの材質ごとの特徴を紹介する前に、防災用に必要な機能をおさらいしておきましょう。

 

防災用のヘルメットにまず求められるのは、耐衝撃性でしょう。

落下物から頭を守ることがヘルメットの最大の目的なので、衝撃に弱くては意味がありません。

 

衝撃性は、素材だけでなくヘルメットの被り方や構造によっても差が生まれます。

国家検定に合格したヘルメットであれば、衝撃性に問題はないと言えるでしょう。

 

それから、耐熱性も防災用のヘルメットには欲しい性能です。

瓦礫が落ちてくるような大きな災害が起きると、同時に火災も発生する可能性が高いですからね。

防災ヘルメット2

場合によっては、火災が発生している建物の横を通らなければならないこともあるかもしれません。

そんな時でも、耐熱性があれば確実に頭を守ってくれます。

 

この2つの性能は、防災用のヘルメットとして欲しいところです。

ではここからは、どの材質のヘルメットが防災用として適しているのか見ていきましょう。

 

防災ヘルメット FRP製

FRPとは、繊維強化プラスチックの総称です。

プラスチック部分にどのような樹脂が使われるかにより、性質が大きく異なってきます。

 

ヘルメットに使われるFRPには、熱硬化性樹脂というものが基本的に使われています。

この樹脂は、熱が加わると硬くなる性質があるため耐熱性能もバッチリです。

防災ヘルメット3

FRPの弱点は、電気を通してしまうことです。

しかし、災害発生時に電気が危険を及ぼすケースはほとんどないので、あまり気にする必要はないでしょう。

他の素材よりメリットが大きいため、防災用のヘルメットとしては最も優れていると言えますね。

 

防災ヘルメット ABS製

ABS樹脂は、引張り強さ、曲げ強さ、衝撃強さなどに優れたプラスチックです。

おもちゃや自動車部品など、幅広い用途で使われています。

 

値段も手ごろなので、家族全員分など量が必要なときに適しています。

衝撃性も十分なので、安くても頭を守る性能に問題はありません。

防災ヘルメット4

ただし、熱にはあまり強くありません。70℃を超えると軟化してくるので、火災が起きると少し心もとないでしょう。

とは言え、いきなりドロドロになるわけでもないので、避難するだけならそこまで問題にはならないかと思います。

 

防災ヘルメット ポリカーボネイト製

ポリカーボネイトは、高い衝撃性と耐熱性を兼ね備えたプラスチックです。

透明度も高いため、携帯電話のカメラのレンズに使われていたりします。

 

ヘルメットの素材としてもバランスが良く、オススメの素材です。

ただ、防災耐熱性に関しては、FRPほど優秀ではなく、120℃を超えると軟化が見られます。

 

弱点としては、有機溶剤に弱いことが挙げられます。

ただ、防災ヘルメットとしてはほとんど関係のないことなので、あまり気にする必要はないですね。

防災ヘルメット5

ポリカーボネイトのヘルメットには、材質の部分に「PC」という表記がされています。

ポリカーボネイトとはかかれていないので、注意して下さいね。

 

防災ヘルメット ポリエチレン製

ポリエチレンは、絶縁性や耐油性、耐薬品性に優れたプラスチックです。

防水性も非常に高く、バケツやポリタンクにも使われています。

 

ポリエチレンも、火や熱に弱いのが難点です。ABS樹脂と同じく、70℃を超えると軟化してきてしまいます。

ポリエチレン製のヘルメットは、耐油性や耐薬品性を活かし作業現場用として多く使われています。

防災用として流用しても問題ありませんが、今から買い揃えるならわざわざ選ぶメリットは少ないかと思います。

防災ヘルメット6

ポリエチレン製のヘルメットには、材質の部分に「PE」という表記があります。

購入を検討するときは、参考にしてみてください。

 

素材によってヘルメットは耐用年数が異なる

あまり知られていませんが、ヘルメットには使用期限が設定されています。

これは、素材が紫外線や熱などで劣化するためです。

 

素材ごとに劣化のスピードが異なるため、値段よりもなるべく長持ちするヘルメットを選んだ方がお得な場合もあります。

耐用年数は、FRP製で5年、ABS・ポリカーボネイト・ポリエチレン製で3年です。

耐用年数の面から考えても、最も優れているのはFRP製ということになります。

防災ヘルメット3

耐用年数が過ぎたからといって、すぐにダメになるものでもありません。

しかし、耐衝撃性などが保証されない状態なので、なるべく早めに交換することをオススメします。

 

防災ヘルメット まとめ

ヘルメットは、頭を守る大切な装備です。災害時に安全に避難するためにも、家族全員分用意しておくようにしてください。

別に「防災用」にこだわらなくても、必要な機能が揃っているなら問題ありません。性能が高いなら、工事用のヘルメットだっていいわけです。

素材ごとの性能を理解して、最適なヘルメットを選ぶようにしてくださいね。