地震は、あなたが何をしていようとお構い無しに突発的に発生します。
つまり、家にいるときに発生するとは限らないということです。
むしろ、昼間は仕事などで家を開けている人の方が多いでしょうから、外出先で被災する可能性の方が高いと言えるかもしれません。
外出時の地震対策
一言で外出先と言っても、色々なシチュエーションが考えられます。
そこでここでは、外出先で地震にあった時に取るべき行動を、シチュエーション別に紹介していきたいと思います。
スーパーなどの店にいた場合
特に主婦などの場合なら、スーパーのようなお店にいる際に地震が発生することも考えられます。
スーパーには陳列棚に色々な商品が置かれていますが、瓶に入ったものなど、頭を直撃すれば危険なものもたくさんあります。
そのためスーパーでは、頭を守ることが最優先すべき行動といえるでしょう。
スーパーで頭を守るには、買い物かごが活躍します。
買い物かごは柔軟性があり強度も高いので、ヘルメットの代わりとして使うことができるのです。
もし、スーパーで大きな地震にあったなら、素早く買い物かごを頭に被り身を低くして転倒を防ぎます。
まだ余り知られていない方法なので、ぜひ覚えておいてください。
エレベーターにいた場合
オフィスビルや商業施設など、今では多くの建物にエレベーターが取り付けられています。
エレベーターに乗っているときに地震が発生した場合は、どのような行動を取るべきでしょう。
地震発生時は1階に逃げたいと思うかもしれませんが、閉じ込められては意味がありません。
そこで、閉じ込められないように、エレベーターから脱出することが最優先となります。
なるべく早くエレベーターから出られるよう、全ての階のボタンを押し脱出を試みてください。
最近のエレベーターは、地震を検知すると最寄りの階に止まるように作られているものもあります。
ただ、古いエレベーターにはこの機能が搭載されていないので、全ての階のボタンを押し素早く脱出できるよう行動することが大切です。
万が一閉じ込められてしまったら、インターホンで通報して救出を待ってください。
エレベーターは落ちることはないように作られているので、落ち着いて救出を待つことが大切です。
住宅地にいた場合
住宅地で最も怖いのは、ブロック塀の倒壊です。
もしブロック塀が倒れて巻き込まれてしまったら、命を落とす可能性もあります。
同じように見えるブロック塀でも、倒れやすいものと倒れにくいものがあります。
中に鉄筋を通して設置しているものは、強い揺れでも倒壊することはありません。
一方、積み上げているだけのブロック塀は、ちょっとした揺れでも倒壊する危険があります。
危険なブロック塀の特徴は、「すかしが多い」「継ぎ足ししている形跡がある」「石垣の上にある」といった特徴があります。
これらのブロック塀はすべて、鉄筋を入れるのが難しい状態にあるのです。
そのため、このようなブロック塀からは素早く離れることが重要となります。
ただ、揺れが起きた際に、咄嗟にブロック塀を確認するのは困難かと思います。
そこで、日頃から近所の危険な箇所を確認しておくということが重要です
特にお子さんの通学では、住宅地を歩くケースも多いと思うので、通学路は一度確認しておくようにしてください。
街にいた場合
街の外には危険がたくさん潜んでいます。
壊れそうなものや倒れそうなもの、落下してきそうなものが無数にあるのです。
たとえば、以下のようなものには近づかないようにしなければなりません。
- ・電柱
- ・電線
- ・室外機
- ・外壁のタイル
- ・屋根の瓦
- ・ビルの窓ガラス
- ・自動販売機
- ・看板
- ・アーケード
特に街には、落下する可能性が高いものが溢れています。
落下物が頭を直撃すると命に関わるので、カバンなどで頭を保護することを最優先にしてください。
揺れが収まったら、公園のような広い場所に避難するのが最も安全です。
落下物や建物の倒壊に十分注意しながら、最寄りの広場に避難するようにしてください。
移動するのが難しい場合は、新しく丈夫そうな鉄筋コンクリートのビルに避難するという方法も考えられます。
会社にいた場合
働いている人は仕事をしている時間が多いので、会社で被災する可能性も高いといえます。
社内での地震のときに取るべき行動は、自宅とほとんど変わりありません。
会社で被災した場合に問題となるのは、地震が収まった後の行動です。
大きな地震が発生した場合、電車やバスがストップする可能性が高いです。
そのような状況でも、家族を心配して歩いてでも帰ろうとするかもしれません。
しかし、地震直後に歩いて帰宅するのは、危険が多いので控えるべきでしょう。
なぜなら、大きな地震の後は、外に危険がたくさん潜んでいるからです。
落下物や建物の倒壊のおそれがある中、歩いて帰るのはかなり危険な行動といえます。
さらに、余震が発生する可能性も十分考えられます。
無理に帰宅しようとして余震が発生すれば、命を自ら危険にさらすようなものなのです。
仕事中に地震が発生した場合、安全が確保されるまで社内に留まることが得策となります。
だからこそ東京都では、社員が3日は社内に留まることができるよう、水や非常食を3日分備蓄することが努力義務として制定されています。
外出時の地震対策 まとめ
外出先であろうと、適切な行動を取れば地震から身を守ることは十分可能です。
シチュエーションごとに必要な行動を覚えておき、どこにいても安全が確保できるよう準備しておいてください。
少しの差が生死を分けることもあるので、しっかりと覚えておいてくださいね。