携帯電話の登場によって、ほとんど存在感がなくなってしまった公衆電話ですが、実は災害時に大活躍するのをご存知ですか?
実は公衆電話は、災害時でも繋がりやすく、停電しても使える優れものなのです。
ここでは、公衆電話が災害時に発揮する能力を色々紹介していきますよ。
災害に強い公衆電話の種類
公衆電話には、デジタル公衆電話とアナログ公衆電話の2種類があります。
通常時は差がありませんが、停電時や無料開放時に使い方が異なるので、違いを憶えておいた方がいいでしょう。
硬貨を入れなくても、受話器を上げるだけで発信音が聞こえるのがデジタル公衆電話です。
その他、デジタル公衆電話には液晶ディスプレイがあるものが多い、アナログ公衆電話は赤いランプだけといったところでも見分けることができます。
災害時でも公衆電話は繋がる
災害発生時は、多くの人が電話で安否確認しようとするため電話回線がパンクします。
これは、電話が込み合いすぎて通信規制が実施される場合があるからです。
これは、警察や消防などの緊急連絡や、ライフラインに関わる重要な通信を確保するために必要な措置です。
一方、公衆電話は、通信規制の対象外として優先的に取り扱われる「災害時優先電話」に指定されています。
通信規制になるどころか、優先的につないでもらえるのですね。
だからこそ、災害発生時は公衆電話が繋がる可能性が高いというわけです。
この事実を知っているだけでも、災害発生時に役立てることができますね。
公衆電話は停電しても使える
公衆電話は、電話会社から直接、電話回線を通じて電力の供給を受けています。
つまり、電力会社がダウンしてしまっても、問題なく使えるということです。
だからこそ、公衆電話は災害時に力を発揮するのです。
ただし、停電時はテレホンカードが使えなくなります。
これは、テレホンカードを読み取るシステムは、電力会社からの電気で動いているためです。
そのため、最低でも10円硬貨を1枚は持ち歩くようにしたいところです。
大きな災害のときは無料開放される
大規模な災害が発生し、被災者の方が連絡をするのが厳しい状況となった場合、公衆電話は無料開放されます。
2018年に起きた北海道地震でも、大規模な停電への対策として実施されましたね。
無料開放されているときは、デジタル公衆電話の場合、受話器を上げるだけでそのまま電話を賭けることができます。
家や会社にある固定電話を使うのと同じ感覚で使えるということですね。
ところがアナログ公衆電話の場合、10円硬貨かテレホンカードが必要です。
通常時と同じ手順で利用した後、硬貨やテレホンカードがそのまま返却されます。
やっぱり、最低でも10円玉1枚は常に持ち歩くようにしておくと安心ということですね。
公衆電話の使い方
「公衆電話の使い方なんか誰でも知っている」と思いがいですが、なんと今の小学生の85%は公衆電話を使ったことがないそうです。
そこでここでは、念のため公衆電話の使い方をおさらいしておきましょう。
①受話器を上げる
②10円玉かテレホンカードを入れる
③「ツー」という発信音が聞こえたら電話番号を押す
④話し終わったら受話器を置く
当たり前のことのようですが、公衆電話が普通ではない世の中なのです。
もしもの時のために、お子さんに使い方を教えておくのもいいかもしれませんね。
災害に強い公衆電話の使い方は覚えておきましょう!
災害発生時は回線がパンクするため、スマホや携帯電話は確実に使えないと思っておいた方がいいでしょう。
そんな時、身内の安全を確認するために公衆電話は役に立ってくれます。
ただ、最近では公衆電話の数が減っているので、すぐには見つからないかもしれません。
なので、今の内に最寄の公衆電話の場所を確認し、もしもの時に備えておくようにしてください。