大きな災害に見舞われた場合、人は精神的なダメージも同時に受けてしまいます。

知り合いが亡くなることもあるでしょうし、よく知った街が変わり果てた姿になるのは、見ているだけでも辛いと感じるものですからね。

 

災害によるストレスを甘くみてはいけない

さらに、災害が発生した後も、被災者にはストレスが襲い掛かります。

インフラが崩壊するなど不便な生活を余儀なくされるでしょうから、被災後の生活でもストレスがたまりがちになるのです。

 

ストレスを放置してしまえば、心だけでなく身体に不調をきたすおそれもあります。

そこでここでは、災害に伴うストレスの対処法を紹介していきたいと思います。

 

被災した際に受ける2つのストレス

災害が原因のストレスは、心理的外傷と環境ストレスに大きく分けることができます。

それぞれまったく異なるものですが、どちらも無視すると体なく影響を及ぼしてしまいます。

 

では、それぞれのストレスの違いなどを見ていきましょう。

 

心理的外傷とは?

心理的外傷は、精神的に強いショックを受けることで、様々な悪影響を及ぼすことを指します。

俗に言う「トラウマ」というものですね。

外的な環境はあまり関係なく、災害が起きたこと自体が直接の原因となります。

 

心理的な外傷は、すぐに治まる場合もありますが、長期に渡り被災者を苦しめることも少なくありません。

そのため、症状が長引くようなら早めの治療が必要になります。

 

心理的外傷の症状

心理的外傷の症状としては、以下のようなものが考えられます。

 

フラッシュバック

突然、災害時の様子がリアルに蘇る症状です。

当時の感情を呼び覚ましてしまうため、辛いことを思い出してしまいます。

また、睡眠中に発生して目覚めてしまうこともあり、不眠の原因ともなります。

 

回避

災害に関わるものを見ると辛いため、避けるような行動を取る状態です。

亡くなった人に関わるものが触れられない、思い出の場所にいくことができないといった症状が見られます。

 

麻痺

物事全般への、意欲や希望がなくなる状態です。

同時に、集中力がなくなるといった症状が現れることもあります。

生活や仕事に支障をきたすおそれもあるので、早めの対処が重要となります。

 

過覚醒

緊張感が抜けない、怒りっぽい、我慢ができないといった症状が現れます。

対人関係に悪影響を及ぼす危険性があるため、注意が必要な状態といえます。

もし人間関係が悪化して孤立してしまったら、症状が悪化するという悪循環に陥ることもあります。

 

 

1ヶ月以上これらの症状が続く場合は、PTSDという状態に陥っています。

早めに対処しないと、うつ病になるおそれもある危険な状態です。

 

心理的外傷への対処法

心理的外傷は、早い人だと2~3日で消失します。

災害を目の当たりにしてショックを受けない人はいないでしょうから、これは仕方がないことなのかもしれません。

 

ただし、症状が長引くようなら心のケアが必要になるでしょう。

特に1ヶ月異常症状が続くPTSDという状態になれば、自殺してしまうという最悪のケースも予想されます。

症状を軽減する薬もありますので、まずは専門医に相談することが大切です。

 

環境ストレスとは?

環境ストレスは、不便な生活や日常生活の変化のような、環境の変化からくるストレスのことです。

誰もが生活が不便だと、ついイライラしがちになりますよね。

避難生活が長引けば長引くほど、環境ストレスは大きくなってしまいます。

 

それから、被災者として注目されることにストレスを感じる方もいます。

不要なストレスを被災者の方にかけないためにも、マスコミの取材なども配慮しなければなりません。

 

環境ストレスの症状

ストレスがたまることにより、人には様々な症状が引き起こされます。

心理的なものでは、「イライラ」「あせり」「無気力」「脱力感」などが挙げられます。

身体的なものでは、「頭痛」「肩こり」「不眠」「便秘」「下痢」などが考えられます。

さらに、行動面にもストレスによる影響は現れ、「八つ当たり」「引きこもり」「飲酒量の増加」といった変化が見られることもあるのです。

 

ストレスにより引き起こされる症状は、人によって異なります。

上記のいずれかが当てはまるようなら、ストレスがたまっている恐れがあるので早めに対処する必要があるでしょう。

 

環境ストレスへの対処法

環境ストレスへの対処法は、一般的なストレス解消とさほど変わりはありません。

ストレスがたまっていると感じたら、運動や会話をするなどのストレス解消になる行動が必要になります。

 

また、避難所のような特殊な環境では、積極的に行動することがストレスを解消することにつながります。

面倒を見てもらうだけではやる気がどんどんなくなっていき、それがストレスへと繋がってしまうのです。

救援物資の配給やけが人の手伝いなど、できることは色々とあると思います。

積極的に参加していれば、ストレスはおのずと軽くなっていくものなのです。

 

災害時にストレスを溜めないようにするために

大規模な災害が発生した場合、ストレスを回避することはほとんど不可能と言えるでしょう。

そのため、ストレスを上手に軽減していくことが重要となります。

人によってストレス解消法も違うでしょうから、色々と工夫してストレスをためすぎないように注意してください。