建築現場では、良く足場が組まれていますよね。
かなり高い場所まで組まれている場合も多く、建築現場で働く人は凄いと感じてしまいますね。
ただ、そんな状態で台風が直撃したらと考えるとちょっと怖いです。
もし強風で足場が崩れでもしたら、近隣に大きな被害を出してしまいかねません。
建築現場の足場対策
ただ、そんなことは現場で作業する人たちも分かっています。
当然、台風で近隣に被害が出ないよう様々な対策をしているのです。
しかし、普通の人はどんな対策をしているか分からないので不安になることもあるでしょう。
そこでここでは、建築現場が台風のときに行っている対策を紹介していこうと思います。
足場の崩壊対策
建築現場で起こる台風の被害で最も怖いのが、足場が崩壊してしまうことです。
特に高く積み上げた足場が崩壊すると、近隣の住宅に当たって壊してしまう恐れがあります。
また、運悪く通行人に当たってしまうと、命に関わる危険性もあります。
そこで、通常の足場は壁つなぎという固定がなされていて、簡単には崩れないように工夫されています。
足場はしっかりと壁に固定されているため、ちょっと風が吹いたくらいでは崩れることはありません。
さらに、台風などで強風が予想される場合は、壁つなぎの状態を確認し必要に応じて補強がなされます。
足場の崩壊は大事故に繋がる可能性が高いので、建築現場でも念入りに確認されていることがほとんどなのです。
養生シートへの対策
最近の建築現場は、周囲へほこりや資材が飛散するのを防止するため、養生シートで覆われています。
この養生シートも、台風の強風により飛ばされる恐れがあります。
さらに、養生シートは足場に取り付けられていることがほとんどです。
ということは、養生シートが強風で煽られ、足場が倒壊してしまうといった危険も考えられるのです。
そこで、台風や強風が予想される際は、養生シートを絞ったり剥がしたりして対応しています。
絞り方は風の強さ予想によって異なり、三角形に絞っていたりまっすぐ絞っていたりする場合がありますね。
当然、風の当たる面積が少なくなればなるほど、風の影響は受けにくくなります。
それから、養生シートを絞っていないからと言って、台風対策を疎かにしているとは限りません。
ネットで養生を行っている場合は風の影響が少ないので、絞る必要がないところもあります。
看板などの飛散防止
建築現場には、看板やカラーコーンなど飛ばされそうなものがたくさんあります。
なので、基本的には外に出ている看板やカラーコーンは全て撤去するようにしているようです。
ただ、看板やコーンの中には、立ち入り禁止を示すために撤去できないものもあります。
そのようなものに関しては、おもりなどを設置し飛ばされない工夫がなされています。
それから、風で飛ばされる可能性があるものは、地上に設置しているものだけとは限りません。
足場上に材料などが残っていると、風に煽られて落下する恐れがあります。
むしろ、養生しているシートを絞ることにより風が通りやすくなっているので、飛ばされる可能性は高くなっているといってもいいでしょう。
そのため基本的には、足場上にある材料や工具は全て片付けることが鉄則となっています。
仮囲いへの強風対策
工事現場によっては、パネルなどを設置して工事区間を分けているところもあるでしょう。
このパネルも、風により飛ばされてしまう危険がありますね。
仮囲いは基本的に地面にパイプで固定されているため、全てが飛ばされる心配はしなくても大丈夫です。
数枚おきにパネルを外し、風の通り道を作っておけば全体が倒される心配はありません。
さらに強い風が予想されるなら、全てのパネルを取り外す対策がなされるはずですよ。
溶接作業の中止
強風により飛ばされるのは、物だけではありません。
溶接などで発生する火花が風に乗って運ばれ、思わぬところに燃え移る危険があります。
そのため、風が強い日は屋外での溶接作業は控える傾向にあるようです。
まぁ、台風上陸時は現場が休みになるでしょうから、あまり気にする必要はないかもしれませんね。
台風時は近所の建設現場に警戒しよう
このような対策が施されていない工事現場は、台風が接近した際に周辺に被害をもたらす恐れがあります。
もし、見かけた場合は、早めに対策してもらったほうがいいかもしれません。
ただ、事故を起こすと工事に関わる会社も大打撃を受けますので、普通は台風対策を万全にしています。
足場が崩壊してニュースにでもなったら、会社の存続も危うくなりかねないですからね。
建築現場で働く人はプロなので、そこまで心配する必要はないと思いますよ。